2007年01月21日
謎の配合と案配
いくつもの重いテーマを抱えながらも、
あまり深刻になることもなく、
あっさりと小説世界に浸ることが出来て、
尚かつ、スムーズに読み進めることの出来る小説がある。
その原因の一つはやはり、その小説が持つ、
小説としての物語のテンポの良さに起因するのではないだろうか。
香納諒一さんの「贄の夜会」を読んだ。
彼の小説を読むのは「幻の女」に続いて2冊目だ。
「幻の女」は、気になる点は多々あったものの、
エンターテイメントとして、充分に楽しめる作品だった。
さて、それでは今回読んだ
「贄の夜会」はどうだったかというと・・・
あまり深刻になることもなく、
あっさりと小説世界に浸ることが出来て、
尚かつ、スムーズに読み進めることの出来る小説がある。
その原因の一つはやはり、その小説が持つ、
小説としての物語のテンポの良さに起因するのではないだろうか。
香納諒一さんの「贄の夜会」を読んだ。
彼の小説を読むのは「幻の女」に続いて2冊目だ。
「幻の女」は、気になる点は多々あったものの、
エンターテイメントとして、充分に楽しめる作品だった。
さて、それでは今回読んだ
「贄の夜会」はどうだったかというと・・・
小説の冒頭、さり気なく事件は起きる。
僕としては意外と思うほどに、その展開は早い。
そして事件の鍵を握るであろう
いくつかの「謎」もまた、
作者はあっさりと読者に公開してしまう。
本来であれば物語の後半まで
「謎」として引っ張りたい事柄を、
作者は極めて早い時期に、しかも次々と公開していく。
謎を謎ではなく、あえて物語の要素とすることで、
香納諒一はこの小説に
逆説的な臨場感を醸し出させることに成功している。
テーマは重い。
少年犯罪、猟奇殺人、犯罪被害者の憂鬱、
そして組織というものの成り立ち。
そんな全てを網羅しながら、
作家「香納諒一」は疾走するが如く、
「贄の夜会」という物語を進めていく。
そこにあったのはたぶん、
疾走することを止められない、
いや、疾走を止めることを最も恐れる、
そんな男達の物語だったような気がするのは、
僕だけの錯覚だろうか。
読み応えのある作品だった。収穫である。
贄の夜会
僕としては意外と思うほどに、その展開は早い。
そして事件の鍵を握るであろう
いくつかの「謎」もまた、
作者はあっさりと読者に公開してしまう。
本来であれば物語の後半まで
「謎」として引っ張りたい事柄を、
作者は極めて早い時期に、しかも次々と公開していく。
謎を謎ではなく、あえて物語の要素とすることで、
香納諒一はこの小説に
逆説的な臨場感を醸し出させることに成功している。
テーマは重い。
少年犯罪、猟奇殺人、犯罪被害者の憂鬱、
そして組織というものの成り立ち。
そんな全てを網羅しながら、
作家「香納諒一」は疾走するが如く、
「贄の夜会」という物語を進めていく。
そこにあったのはたぶん、
疾走することを止められない、
いや、疾走を止めることを最も恐れる、
そんな男達の物語だったような気がするのは、
僕だけの錯覚だろうか。
読み応えのある作品だった。収穫である。
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1. 贄の夜会 香納諒一 [ 今更なんですがの本の話 ] 2007年01月23日 23:07
重厚、まさにその言葉がぴったりとくるような小説でした。
職人が腕によりをかけたブレンデットウイスキーを味わっているような、香り高く、口にした瞬間に広がる苦みと、その中にかすかに潜む甘味、飲み込むと胃の底まで熱い筋が降りていくのを実感させられるような、そん....
2. 贄の夜会 〔香納諒一〕 [ まったり読書日記 ] 2007年02月11日 19:42
3. 本とビデオ [ 行間の宇宙 ] 2007年12月31日 15:16
こんにちは。活字の砂漠で溺れたい、を読ませていただきました。楽しそうなサイトですね。また読ませていただきたいと思います。香納諒一さんの作品、いいですね。ブックオフで何冊か買ってこなくちゃ(^^。
この記事へのコメント
1. Posted by
たまねぎ
2007年01月21日 22:33
yoriさんこんばんは。確かに、ここに出てきた男達は立ち止まることを恐れるかのように、前へ前へと踏み出していたように思います。私にとっても実りの一冊でした。
2. Posted by
yori
2007年01月22日 23:09
たまねぎさん
御紹介感謝です。
たまねぎさんの記事から、
もう何冊もの秀作をゲットしていますが 笑
この作品も大満足でした!!
御紹介感謝です。
たまねぎさんの記事から、
もう何冊もの秀作をゲットしていますが 笑
この作品も大満足でした!!
3. Posted by
エビノート
2007年02月11日 19:46
こんばんは!
冒頭のかなり早い段階から、予想外の展開で引き込まれてしまいました。
そして、最後まで疾走し続けた男の生き様に胸を打たれてしまいました。
冒頭のかなり早い段階から、予想外の展開で引き込まれてしまいました。
そして、最後まで疾走し続けた男の生き様に胸を打たれてしまいました。
4. Posted by
yori
2007年02月12日 09:13
エビノートさん
冒頭の展開は意外でした 笑
でもこんなテンポの良さは魅力です。
物語と展開で一気に読ませてくれました!!
冒頭の展開は意外でした 笑
でもこんなテンポの良さは魅力です。
物語と展開で一気に読ませてくれました!!
